中国の夜行列車で食事をするのです。 [中国~鉄道]

夜行往復日帰り強行軍で西安に行きました・・・

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本日の牽引機はHXD3D、最高出力は7,000Kwです。(JR貨物のEF210の倍)

今回乗車したのは银川行きK列車、上海を9時35分に出発して終点には翌日19時31分に到着します。 所要時間の長さに驚きますが、まだ上には上がいて丸二日以上走り続ける列車もあります。 二日に渡って走る列車は新幹線開業前の東京発西鹿児島行きの列車(「富士」や「はやぶさ」ではないです)にもあったような気がします・・・

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以前乗車したCR200Jと異なり、客車列車の寝台車に乗る時は乗務員が乗車券を確認して切符預かり証を交換します。 そのことは知っていたので乗降口で切符を確認しているカワイイおねえちゃんに切符を見せると何やらキャンキャン言われました。 どうやら身分証を見せろと言っている模様です。 「それなら护照(ふうじゃお)と言ってよね」と思いながらパスポートを見せて切符預かり証を入手しました。 すり切れて何が印刷されていたのかわかりません・・・

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これまで何回か座席車に乗ったことがありますがヘッドホンを使わずに大音量で動画を見たり、大声で会話をする輩が多く騒々しいです。 しかし寝台車を利用する客は民度が多少は上がっているのか(座席車との価格差は1,500円程度)比較的静かです。 また復路の列車の乗客も静かでした・・・

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でも大声をあげて頻繁に通路を行き来する車内販売はチョッとうるさいですね。 彼ら(彼女ら)も仕事ですので仕方が無いとは思いますが・・・

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基本的に「車窓を眺めるのが楽しい派」なのですが、単調な光景ばかりだと飽きてきます。 寝台はいつでも使用できるので眠くなったら横になって昼寝をすることが出来ますが、下段の場合は上中段の乗客が隣に座っている場合があるのでチョッとめんどくさい事になりそうです。 向かいの寝台には无座(座席指定なし)の乗客と思われるおっさんが涼しい顔をしてちゃっかり座っていました・・・

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停車時間は外に出て体を伸ばします・・・

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台車は空気バネではなく昔ながらのコイルスプリングが付いているようです。

すっかり夜になりました。 上の写真と比較してホームが低いのが分かりますか? 上海・南京・蘇州などの都市部の駅のホームは高いのですが、地方のホームは低いところが多い感じがしました。 車体から下に飛び出たステップを使い乗降をします。 ヨーロッパを走る列車のようです、初めて体験しました・・・

今日の晩ごはんは合味道(カップヌードル)です。 万が一食事にありつけなかったら困ると思い持参しましたが杞憂でした。 車内でラーメンを食べる人は8割以上はいたと思います・・・

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すぐ近くにUSB端子がありました。うるさいからイヤホンを使って動画を見てほしい。

CR200Jは各寝台にUSB端子があるのですが、客車列車は通路側に僅かしかありません。 スマホの使用を控えるとかモバイルバッテリーを持参する考えがない人が多く、USB端子を探す人がウロウロしており争奪戦が繰り広げられていました。 午後10時の消灯前にパチリ・・・

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地元では見ない車両を多く見かけます。 これはディーゼル機のDF4ですね。

西安到着は6時15分ですが、女性乗務員さんが5時半に切符預かり証の交換に来ました。 車内の照明はまだ消えたままです。 財布から手探りで切符預かり証を出して切符と交換しましたが、「違う」と言われました。 なんと、

   間違えてホテルのカードキーを渡してしまいましたw   危ない危ない。

ほぼ定刻に西安に着きました。 ここもホームが低くローカル駅のような印象です。 人口は約800万人の都会の駅なのに自動改札がありません。 地元を走る高速鉄道では切符が廃止されて(問題が多かったのか復活した模様)切符の発行情報を身分証やパスポートに紐づけて、自動改札に読み取らせるシステムが導入されたのに、同じ中国でもこんなに違うのかと驚きます・・・

さて本題、西安の観光を終えて帰ります。 ちなみに西安は何泊もして観光する場所らしいのですが、こちらの主目的は列車に乗る事なので・・・

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巡回して切符を交換中。手に持っている黒い本みたいなものに切符を保管します。

列車(または車掌区)によってサービス等の性格が違う事に気付きました。 復路は列車が動き出してから「切符ないっスかー」と言いながら車内を巡回して預かり証と交換していました。 また往路は列車を降りるときは往路は丁寧に乗客の元を訪れて切符を渡していましたが、復路は「南京で降りる人はいないっスかー」となどと叫びながら車内を歩いていました。 単に時間帯の違いかも知れないのですが・・・

往路の列車ではしきりに食堂車の案内放送をしていたと思いましたが、復路は全く放送がありません。 待ちきれなくなって午後7時頃に食堂車に行きましたが誰も食事をしていません。 奥のテーブルではシェフと鉄警がお話ししていました。 女性乗務員に食事をしたい旨を告げると切符の提示を求められました。 色々厳しいですがキセル乗車が多いということですね・・・

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中国の食堂や店でだされる米はおいしくないです。

頼んだのがこちらの食事、お値段は35元(約500円)。 昔走っていた東海道ブルトレの食堂車で出された洋風定食が記憶では1,500円、「北斗星」の洋風コースが8,000円位だったことを考えると極めて安いです。 でもガラガラなのは車内で売られる弁当やラーメンの方が安いというのが理由なのでしょうね。 シェフの仕事は車内販売用で売る20元くらいの弁当などを作るのが主な業務と何かの記事で見たことがあります。 正直弁当の方がおいしそうでした。 まあ今回は食堂車で食事をすることがメインなのですが次回は無いかな・・・

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ビールはスーパーで買えば3元(約50円)。

食堂車を使用している人がある程度いたら長居をしたのですが、私以外に利用者がいなく居づらい雰囲気でしたので早々に寝台に引き返しました。 物足りないので車内販売で500mlのビールを8元で購入します。 ここまで読むと客車列車の旅も悪くないかな、と思われるかもしれませんが行きも帰りも列車の加減速時にお椀に入ったスープがこぼれるのではないかと思うほど大きな衝撃があり、その度に驚いてしまいます。 ここは推測ですが古い客車は隙間の大きな自動連結器を使っているのではないかと思われるのと機関士が乗り心地のことなど全く考えずに乱雑に大出力の機関車の操作をしていると思います。 結論として、

     値段が高くてもCR200Jの方がはるかに快適でした。  

ちなみに後になって160Km/h対応の25T型寝台客車に乗る機会がありました。 JR東海の313系並みに乗り心地は良く、隙間の少ない密着式連結器を採用しているのか前後動の衝撃も格段に低減されていました。

既に西安発車時に1時間遅延し挽回運転ができないまま更に遅れがひどくなり、途中駅から乗ってきて通路の折り畳み椅子に座ったおじさんは「2時間も遅れた。ひどいよ。」と話しかけてきました。 結局一晩走っても遅れを挽回することができず地元の駅に到着しました。 毎回写真を撮っていると同じ曜日・同じ時間でも走ってくる列車が違う事が多い理由が何となく分かりましたw

中国語おまけ

夜に販売されていた弁当は美味しそうでしたが、朝に販売されていた弁当は一目見てまずそうでした。 同じ寝台区画にいた家族連れが購入したのですが「不好吃!(ぶうはおちい:まずいっ!)」と言っていましたw
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